「御言葉をください。」マタイ14章22~33節 井桁久志師

私たちの生きている時代は世の終わりの時代です。イエス様が再び戻ってくる時、世の終わりの時にはどのようなしるしが起きるか、との弟子たちの質問にイエス様が明確に応えられました。イエス様は様々なしるしが起きると言われました。マタイ24章、ルカ21章。これらのしるしを見たならば、人の子が戸口に立っているのを知りなさい、とも言われました。イエス様は必ず起きる事だから、その時、私たちが慌てず、恐れないために前もって言っておくと言われたのです。

イエス様が言われた様々なしるしが今、起きています。この困難な時代の中に生きる私たちは慌てることなく、パニックになることなく、恐れることなく、主に信頼していかなければなりません。この時代に生きる私達に主が求めておられるのは信仰です。なぜなら、イエス様は言われました。人の子が来るとき、地上に信仰が見られるだろうか。ルカ18:8

世の終わりの困難な時代に生きる私達に必要なものは主への信仰です。

Ⅰ.イエス様の祈り

イエス様は私たちの置かれている状況、すべてを知っておられます。イエス様は祈っています。弟子たちは嵐の中にあって、前に進むことが出来ない状況をよく知っていました。そして、弟子たちの問題に介入されようと近づいたのです。

私たちは神の中に生き、動き、存在しています。わたしたちは主の御手の中にあります。私たち空の鳥やカラスよりも野の花よりもはるかに優れたものとして造られました。1羽の雀さえ、主のお許しがなければ地に落ちることはありません。また私達の髪の毛1本も数えられています。私たちの状況を主はよく知っており、私たちの問題に介入してくださるのです。主は私たちの味方です。ローマ8:31-39

Ⅱ.イエス様の声

彼らは水の上を歩くイエス様を幽霊だと言って、恐れ、パニックになってしまいました。しかし、イエス様が「わたしである」という声を聞いた瞬間、彼等のおかれている状況は何も変わらないのに、彼らの中に平安が起こりました。イエス様をはっきりとは見えていないのに、声を聞いただけで平安が彼らの心にきたのです。私たちの生きている時代は、混沌と混乱の時代の中にあります。様々なニュースを見る時、私達は恐れと不安の中にあります。問題が起きるとパニックになります。イエス様が羊飼いであり、私達はイエス様の羊であるということを絶えず意識していくことによって、平安が与えられます。詩篇23篇

羊は動物の中で一番臆病です。また、ド近眼です。群れをなしていきます。一人で群れから離れたら、自分の力では群れに戻ることが出来ません。羊飼いがいなければ羊は生きてはいけないのです。羊は羊飼いの声を知っている。羊飼いでない者の声には従わない。ヨハネ10:1-5

終わりの時代に生きる私たちは羊飼いなるイエス様の声を今まで以上に求め、今まで以上に御言葉に信頼していかなければなりません。

Ⅲ.イエス様からの御言葉

ペテロは、自分の力で水の上を歩くことはできないことを知っていたので、イエス様に、命じてください、御言葉を下さい、と願いました。そうすれば、水の上を歩いてイエス様のもとに行くことができることを確信していたのです。どのような状況の中にあっても、神の御言葉が与えられたならば、平安と確信をもって歩むことが出来るのです。みなさんはどのようにして神様の声を求め、聞いていますか。

エリヤは、神様の導き、山の頂に立つように言われ、彼は山の頂に立ちます。風、地震、火、が通りすぎますが、主はそこにおられませんでした。その落ち、静かな細い声が聞こえました。彼は顔を外套で包むとはっきりとした神の声を聞きました。Ⅰ列王19章

神は細きみ声をもって、語っておられます。その御声を聞くには、神の声に集中しなければなりません。神の声は細きみ声なのです。エリヤは外套で顔を包んで、神の細き声を聞こうとしました。風、地震、火のような騒がしい中にあるとき、私たちは神の声を聞くことが出来ません。神様が何か語っておられるが、はっときりとは聞こえないのです。外套で顔を覆わないと、すなわち神の御声に集中しなければ聞こえないのです。エリヤは神様の声を明確に聞いて、確信をもって自分が逃げてきた場所に戻っていきました。

 Ⅳ.イエス様への信仰

ペテロが水の上を歩いてイエス様のところに向かって歩き出しましたが、ペテロはイエス様から目を離して、波や風を見て、恐ろしくなった瞬間、彼は沈み始めたのです。問題の中にあったときに、イエス様から決して目を離してはいけませんし、御言葉をくださいと求めることが重要です。わたしたちの神は言葉の神様であり、御言葉はイエス様ご自身です。言葉が肉体を以て宿った。ヨハネ1章1節―3節。

わたしたちは信仰が試されます。疑いと信仰を行ったり来たりします。そのような中で、信仰をもって、歩んでいくには、御言葉をくださいと日々の生活の中で、求め続けていくことです。御言葉を求めれば、神様は必ず御言葉を下さいます。そして、私たちの信仰を強めて下さるのです。この天と地は滅びるであろう。しかし、わたしの言葉は決して滅びることはない。ルカ21:33 詩篇119:105

マタイ14章22~33節

  • 14:22 それからすぐに、イエスは弟子たちを舟に乗り込ませて、自分より先に向こう岸に向かわせ、その間に群衆を解散させられた。
  • 14:23 群衆を解散させてから、イエスは祈るために一人で山に登られた。夕方になっても一人でそこにおられた。
  • 14:24 舟はすでに陸から何スタディオンも離れていて、向かい風だったので波に悩まされていた。
  • 14:25 夜明けが近づいたころ、イエスは湖の上を歩いて弟子たちのところに来られた。
  • 14:26 イエスが湖の上を歩いておられるのを見た弟子たちは「あれは幽霊だ」と言っておびえ、恐ろしさのあまり叫んだ。
  • 14:27 イエスはすぐに彼らに話しかけ、「しっかりしなさい。わたしだ。恐れることはない」と言われた。
  • 14:28 するとペテロが答えて、「主よ。あなたでしたら、私に命じて、水の上を歩いてあなたのところに行かせてください」と言った。
  • 14:29 イエスは「来なさい」と言われた。そこでペテロは舟から出て、水の上を歩いてイエスの方に行った。
  • 14:30 ところが強風を見て怖くなり、沈みかけたので、「主よ、助けてください」と叫んだ。
  • 14:31 イエスはすぐに手を伸ばし、彼をつかんで言われた。「信仰の薄い者よ、なぜ疑ったのか。」
  • 14:32 そして二人が舟に乗り込むと、風はやんだ。
  • 14:33 舟の中にいた弟子たちは「まことに、あなたは神の子です」と言って、イエスを礼拝した。