「復活は再臨の予告です。」 マタイ24章42~51節 

バイトテロと呼ばれる、アルバイト従業員による不適切な扱いが、自らのSNS投稿で発覚し、多額な賠償を要求されています。客テロは、客が同じような行為をして、やはりSNSに投稿して摘発されます。これらは、自らの行為の犯罪性に気が付かず、逮捕や賠償請求されてしまう人格の未熟さが原因かと思います。振り込め詐欺なども摘発されていますが、その犯罪性を認識せずに犯しています。

 賭博、ギャンブルも多くの人々を破綻させています。公営ギャンブルなどは、収益目的に行政機関が犯している犯罪です。ビールやアルコールの宣伝も、本来はしてはいけないものです。日本人の酒癖の悪さは、自らを破綻させます。タバコの宣伝もようやく自粛されています。

 過激な性描写、刺激的な映像も多くの人々を堕落させています。「推し」に莫大な金銭を貢いで生活を破綻させることもあります。美食追求も身体を損なう誘惑だと思います。スイーツなど健康に悪いことは間違いありません。高額な料金を払って、美食を求めるのも、廃退の印です。スマホやゲームも人生を破綻させます。

 宗教教育は廃れ、道徳も教えられません。子どものご機嫌をうかがう親たちは、成長した子どもに捨てられるでしょう。親が子どもに好かれたい、なつかれたいと甘やかしていたら、怠惰な人間に育っていきます。

 社会は間違いなく崩壊します。戦争や事件を起こしているのは、人間の堕落が原因です。神は、それに自然災害を加えて、警告していますが、悔い改めるどころか、お金と権力、そして技術や知識をもって対処しようとします。まるでバベルの塔のようです。そして、経済は破綻し、権力闘争は蔓延します。まさに終末ですが、それに気が付いて、神の国の備えをする人は殆どおらず、自らの欲求充足に心を注いでいます。

 聖書は、人の人生は神から預けられたものを活用して、神の働きのために貢献するものだと語っています。むろん、才能には違いがあり、「能力に応じて」(マタイ25・15)5タラント、2タラント、1タラントを渡します。かなり時が経って神は清算します。それを増やした者には、「よくやった。良い忠実なしもべだ。お前は僅かな物に忠実だったから、多くの物を任せよう。主人の喜びをともに喜んでくれ。」(同21)と褒めます。神は、私たちが神の働きに貢献して、それを拡大することを望み、喜ばれるのです。ところが、怠け者は働かないで自堕落に過ごし、何もしません。彼は、「この役に立たないしもべは外の暗闇に放り出せ。そこで泣いて歯ぎしりするのだ。」(同30)となります。先に挙げたように誘惑に負けて人生を破綻させた者は、それだけでなく、神の国に入れないだけでなく、暗闇に放り出されるのです。泣いても遅いのです。彼らは、人生は自ら蒔いた種を刈り取ることを考えないで生きているのです。「悪い、怠け者のしもべだ。私が蒔かなかったところから刈り取り、散らさなかったところからかき集めると分かっていたというのか。」(同26)

 「人間には、一度死ぬことと、死後に裁きを受けることが定まっている」(へブル9・27)ことを、悟らない人々が罪を犯し、自堕落に過ごすのです。一度救われたクリスチャンも、罪を犯し言い訳をしているうちに、神の裁きを忘れて、罪に溺れてしまうのです。

 「イエスが死んで復活された、と私たちが信じているなら、神はまた同じように、イエスにあって眠った人たちを、イエスとともに連れて来られるはずです。」(Ⅰテサロニケ4・14)。復活祭を喜べるということは素晴らしいですが、この復活は、イエス様の再臨と神の裁きの警告でもあるのです。

「人の子の到来はノアの日と同じように実現するのです。洪水前の日々にはノアが箱舟に入るその日まで、人々は食べたり飲んだり、めとったり嫁いだりしていました。洪水が来て、すべての人をさらってしまうまで、彼らには分かりませんでした。人の子の到来もそのように実現するのです。」(マタイ24・37-39)。

罪人は、バイトテロや客テロ、そして多くの犯罪人でわかるように、検挙され、罰せられるまで、自分の罪に気が付きません。全てをご存知の神の前で、全ての言い訳は通用しません。全てが明るみに出て、罰せられるだけです。

悔い改めたら、全ての罪は赦されるのでは、と考える人がいます。悔い改めた後に、同じような罪を犯していたら、真に悔い改めてはいないことが証明されます。だからこそ、「主よ。いつ私たちは、あなたが空腹であったり、渇いていたり、旅人であったり、裸でいたり、病気をしていたり、牢におられたりするのを見て、お世話をしなかったのでしょうか。」(マタイ25・44)と神の存在に気が付かないのです。「この者たちは、永遠の刑罰に入り、正しい人たちは永遠のいのちに入るのです。」(同46)。「しもべの主人は、予期していない日、思いがけない時に帰って来て、彼を厳しく罰し、偽善者たちと同じ報いを与えます。しもべはそこで泣いて歯ぎしりするのです。」(同24・51)

マタイ24章42~51節

  • 24:42 ですから、目を覚ましていなさい。あなたがたの主が来られるのがいつの日なのか、あなたがたは知らないのですから。
  • 24:43 次のことは知っておきなさい。泥棒が夜の何時に来るかを知っていたら、家の主人は目を覚ましているでしょうし、自分の家に穴を開けられることはないでしょう。
  • 24:44 ですから、あなたがたも用心していなさい。人の子は思いがけない時に来るのです。
  • 24:45 ですから、主人によってその家のしもべたちの上に任命され、食事時に彼らに食事を与える、忠実で賢いしもべとはいったいだれでしょう。
  • 24:46 主人が帰って来たときに、そのようにしているのを見てもらえるしもべは幸いです。
  • 24:47 まことに、あなたがたに言います。主人はその人に自分の全財産を任せるようになります。
  • 24:48 しかし彼が悪いしもべで、『主人の帰りは遅くなる』と心の中で思い、
  • 24:49 仲間のしもべたちをたたき始め、酒飲みたちと食べたり飲んだりしているなら、
  • 24:50 そのしもべの主人は、予期していない日、思いがけない時に帰って来て、
  • 24:51 彼を厳しく罰し、偽善者たちと同じ報いを与えます。しもべはそこで泣いて歯ぎしりするのです。