「何をしても主が成功させてくださる。」 創世記39章19~23節

聖書の中でヨセフほどミスも罪深さも見つからない人はおらず、「全きヨセフ」と呼ばれます。それでは、ヨセフは生まれながらに性格が良かったのかというとそういうわけではありません。

「ヨセフは彼らの悪い噂を彼らの父に告げた。」(37・2)。「兄さんたちの束が周りに来て、私の束を伏し拝んだのです。」(7)。など、純粋過ぎて配慮のない甘やかされた子だったので、「父は彼を叱っ」(10)たのです。

先週お話ししたように、そのような世間知らずで純粋なので兄たちに嫌われて殺されかかり、奴隷に売られたのですが、決して、卑屈にならず、誠実に生きたのでした。人は、果たして生まれながらの性格というものがあるのか、もしあったとしたら変わらないのか。

「箴言」とは、「知恵と訓戒を知り、悟りのことばを理解するため、義とさばきと公正において、訓戒を受けて、さとくなるため、浅はかな者を賢くし、若い者に知識と思慮を得させるためのもの。知恵のある者は聞いて洞察を深め、分別のある者は導きを得る。」(箴言1・2-5)とあります。

これに反するのが「愚かな者」です。箴言には43回も愚かな者がどういうものか説明されています。「自分の心に頼る者は愚かな者」(28・26)とあるように、聖書の言葉も他の人の忠告も聞き入れず、自分の考えと思いに固執します。ヨセフは、先週お話ししたように、悲惨な境遇にあっても、そこに不満を持たず、苛立ちを起こさず、「主がともにおられる」(39・2)ような心の状態だったのです。

そんなヨセフに試練と誘惑が起こりました。「体格も良く、顔だちも美しかった」(6)ヨセフを、主人の妻が誘惑したのです。何度誘惑されても、「どうしてそのような大きな悪事をして、神に対して罪を犯すことができるでしょうか。」(9)と聞き入れません。

愚かな者や、御霊に満たされていない人は、このような時に神を意識しません。「自分の心に頼る」のです。そして、罪を犯すのです。そして、悔い改めないのです。言い訳をするのです。「しょうがなかった。」「相手が悪い。」「誘惑された。」等々。「何を見張るよりも、あなたの心を見守れ。いのちの泉はこれから湧く。」(箴言4・23)。全ての罪は、神の裁きに会います。愚かな者は、この裁きの神に気が付かないのです。そして、自分の心を健全に保ち、御霊に満たされることを求めるという大事なことに価値を認めないのです。祝福されるはずがありません。

ポティファルの妻は、誘惑に乗らないヨセフに腹が立ち、ヨセフを訴えます。そして、ヨセフは監獄に入れられます。世の中は誘惑と罪に満ちています。人を陥れようとする人々が無数におります。正しく善良に歩んでいることは、罪びとや誘惑に負けて生きている人には目障りなのです。何とかして罪を犯させよう、失敗をさせようと目論むのです。人と会った時、話した時、心に平安が失われ、苛立ちを覚えたら、そのような人との付き合いは止めるべきです。「愚か者はみな、争いを引き起こす。」(箴言20・3)。誘惑を軽んじてはいけません。

「しかし、主はヨセフとともにおられ、彼に恵みを施し、監獄の長の心にかなうようにされた。」(21)。「主が彼とともにおられ、彼が何をしても、主がそれを成功させてくださったからである。」(23)。ヨセフは、次第に霊的に成長し、悪人や不正に動じなくなってきました。無実の刑に処せられても、神の御心の中に「とどまったのです。」わたしのことばがあなたがたにとどまっているなら、何でも欲しいものを求めなさい。そうすれば、それはかなえられます。」(ヨハネ15・7)。

クリニックニュースにマイナンバー制度の怖さを書きました。医療情報だけでなく、経済状態、生活状況、運転履歴、職歴、障害や病気、殆どの情報が網羅され、管理されます。日本国民が皆、政府の監視統制下に陥ります。キャッシュレス時代が到来しました。そのうち、マイナンバーが「右の手あるいは額に刻印」され、「その刻印を持っている者以外は、誰も物を売り買いできないようにした。」(黙示録13・16.17)の現実化です。

銀行預金の換金は制限されてきており、株や債券を持つように仕組まれています。新札発行で、タンス預金は把握されるようになるでしょう。貨幣の価値が100分の一くらいになると政府の財政は回復しますが、国民は破綻し、皆が暮らしに困って政府依存になります。政府は戦争の不安や燃料危機、災害対策を理由に、国民統制を現実化していきます。その準備がマイナンバー制度なのです。

しばらくすると、ヨセフが入った監獄のような社会が現れるでしょう。その中でも、神は生きておられます。そこで成功するとは、神の国に入るということでしょう。この嘘のような預言が差し迫ってきました。嘘やおとぎ話と考える人は、それで良いでしょうが、くれぐれも愚か者にならないように注意してください。

創世記39章19~23節

  • 39:19 彼の主人は、「あなたの奴隷がこのようなことを私にしました」と告げた妻のことばを聞いて、怒りに燃えた。
  • 39:20 ヨセフの主人は彼を捕らえ、王の囚人が監禁されている監獄に彼を入れた。こうして彼は監獄に置かれた。
  • 39:21 しかし、【主】はヨセフとともにおられ、彼に恵みを施し、監獄の長の心にかなうようにされた。
  • 39:22 監獄の長は、その監獄にいるすべての囚人をヨセフの手に委ねた。ヨセフは、そこで行われるすべてのことを管理するようになった。
  • 39:23 監獄の長は、ヨセフの手に委ねたことには何も干渉しなかった。それは、【主】が彼とともにおられ、彼が何をしても、【主】がそれを成功させてくださったからである。