主の民を慰めに来られた主イエス。イザヤ40章1~31節

今年のクリスマスのメッセージのポイントは、「闇」、「敬虔さ」、「待ち望む」ということを語るように導かれている。そして、キリストの初臨と再臨の比較も重要である。

  イエス様がお生まれになった状況を、クリスマスの時にはいつもしみじみと想い見ることにしている。家畜小屋は汚く臭く真っ暗だったろう。ともし火は小さく暗いもので、そんな中でマリヤは初産をヨセフの助けだけでしたのである。旅の途中だから満足な準備などあるはずがない。赤子のイエスさんが包まれたのは、予備の粗末な服かかけ布のようなものだろう。場所も広いはずがなく、家畜にけられないように注意しながら確保した小さな空間だろう。洞窟の家畜小屋という説もある。するともっと狭くなる。生まれたばかりの赤子を眠らせる安全なところは石の飼い葉おけしかなかったのではないか。その傍に産後のマリヤが身体を休めている。

  長男が8ヶ月のとき、家内が当直勤務で夜中に百日咳で泣き続けた年末の心細さを忘れることは出来ない。その1ヵ月後には親子三人で千葉に引っ越してきた。貯金はなく、誰も知らない寒く狭い店舗付の6畳で始めた暮らしは不安であった。収入は家賃に取られてしまうので、いつも断食して祈っていた。2年たって始めて明確な救いを近くの女性が体験した時は、何人も救いに導いた信徒の時とは比べようもない感謝があった。

  神の子がなぜ、最低の状況で産まれられたのか。自分が苦しく弱く悲しんでいる時に、そのありがたさが身にしみる。罪のない完全なお方が、弟子に裏切られ十字架の刑によって殺されたことに、自分の苦難の何倍何百倍の苦しみを受けられたことを悟り、申し訳なく思う。

 「慰めよ、慰めよ、わたしの民を」と神は仰せられた。

 慰めを必要とする人は少ない。

 報われないことを知り覚悟しながら、苦労と苦難に甘んじている人である。自分のやりたいように生きている人は、慰めを必要としない。忍耐もなく信仰もない人には慰めの意味がわからない。

  人はみな自分の考えたようには生きられないものである。そのときにどのように対応するかで、神に目を留められ慰めを必要とする人になるかが決まってくる。

1.自分の考えや主義が通らなくても忍耐できるか。

2.自分の権利や利益が損なわれても、愛すことが出来るか。

3.いつまでも解決しなくても努力と願い、志を持ち続けられるか。

4.喜びと感謝と平安を保てるか。

 「すべての人は草、その栄光はみな野の花のようだ。」とあるように、自分の功績、能力、性格、努力などに囚われ分析をしてはいけない。大事なことは、自分と人の罪を嘆き取り成し、そして神の業を待ち望んで神に仕えることである。

  主イエスの生涯とその成果は、人の目には虚しく終わってしまったかのように見えた。しかし、あくまで父なる神の御旨にそって生き、業をなした主は、その従順と愛により、救いの業を完成された。いたいけな嬰児に身をやつした神の子イエス様こそが、人を罪から救うことが出来るのであった。

 わたしたちは果たして主の後を追い、主に従った生活をしているだろうか。主の慰めを必要とするような歩みをとっているだろうか。

  10節から26節は、神の大能を宣言している。

  「わたしの道は主に隠れ、わたしの正しい訴えた神に見過ごしにされている。」(27)というほどの、不合理と時間の経過があって当然である。そこにわたしたちの信仰の真実性が現れてくる。そして、主を待ち望む者こそ、新しく力をえることができるのである。

イザヤ40章1~31節

  • 40:1 「慰めよ。慰めよ。わたしの民を。」とあなたがたの神は仰せられる。
  • 40:2 「エルサレムに優しく語りかけよ。これに呼びかけよ。その労苦は終わり、その咎は償われた。そのすべての罪に引き替え、二倍のものを主の手から受けたと。」
  • 40:3 荒野に呼ばわる者の声がする。「主の道を整えよ。荒地で、私たちの神のために、大路を平らにせよ。
  • 40:4 すべての谷は埋め立てられ、すべての山や丘は低くなる。盛り上がった地は平地に、険しい地は平野となる。
  • 40:5 このようにして、主の栄光が現わされると、すべての者が共にこれを見る。主の口が語られたからだ。」
  • 40:6 「呼ばわれ。」と言う者の声がする。私は、「何と呼ばわりましょう。」と答えた。「すべての人は草、その栄光は、みな野の花のようだ。
  • 40:7 主のいぶきがその上に吹くと、草は枯れ、花はしぼむ。まことに、民は草だ。
  • 40:8 草は枯れ、花はしぼむ。だが、私たちの神のことばは永遠に立つ。」
  • 40:28 あなたは知らないのか。聞いていないのか。主は永遠の神、地の果てまで創造された方。疲れることなく、たゆむことなく、その英知は測り知れない。
  • 40:29 疲れた者には力を与え、精力のない者には活気をつける。
  • 40:30 若者も疲れ、たゆみ、若い男もつまずき倒れる。
  • 40:31 しかし、主を待ち望む者は新しく力を得、鷲のように翼をかって上ることができる。走ってもたゆまず、歩いても疲れない。

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MYoshi
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