「終末を信じない人々。」 Ⅱペテロ3章3~11、14節

 教団総会が終わりました。当教団は166教会、52伝道所、教職445名、神学生35名、信徒正会員11615名です。2014年の教団設立75周年に向けて、2万人信徒を目標に歩んでいます。

 トランプ大統領の2期目の選挙は落選となりましたが、宗教者にとって共和党の敗北には影響が大きくあります。彼の人格や極端な言動が敗因でしょうが、彼を支援する人々の過激な行動も悪影響が出たように思います。私たちは、自分にとって都合の悪いことも、コロナ感染などの悪いことも、神の御手の内にあると受け入れながら、時の目をしっかりと見て判断しなければなりません。

 コロナの影響で変わったことは、①世界中で外出や旅行ができなくなった。②国家財政の破綻。③外食、特に酒場が壊滅的な影響。④娯楽業や文化芸術がダメージ。⑤医療福祉の負担増とそれに伴う生活不安。⑥貧困、失業、年金破綻、格差、社会不安、治安悪化、戦争、…他にも、これから起こって来るでしょう。第三波は、これまでと違い、感染源やクラスターがわからなくなっています。これは、今後の感染拡大が確実ということです。状況は更に悪くなるでしょう。その上に自然災害が起こったらたまりません。

 罪人は、自分の情欲のままに生きたいのであって、それ以外のことは考えていません。だから、終末とか、世界情勢、そして災害の恐れよりも、欲望を果たすことを優先しているのです。感染についても、「感染して働けなくなったら困る。」、「評判が立ったら嫌だ。」くらいの意識の人が多いことに驚きます。それでも、日本はまだ社会秩序があるので、抑制されていますが、外国では自分が死ななければ構わない、という意識が多くあります。私たちは、そういう社会の中に生きているのです。

 信仰者は如何に生きるべきでしょうか。「万物の終わりが近づきました。ですから、祈りのために、心を整え身を慎みなさい。何よりもまず、互いに熱心に愛し合いなさい。愛は多くの罪をおおうからです。つぶやかないで、互いに親切にもてなし合いなさい。」(Ⅰペテロ4・7-9)。凄いですね。災害があり、社会不安がある時に、身を慎み、熱心に愛し合うということができたら、恐れは吹き飛ぶでしょう。当教会では、教会員に困難が生じたら、できる限りのことをして助け合います。驚くことに、当教会の災害対策費は教団よりも多いのです。東日本大震災の時も当教会だけが災害トイレを提供したのです。お金を貯めるよりも、いざという時に助けてくれる教会に加わっているということが、どんなに大事なことかと気が付いていただきたいのです。教会が、そういう聖さ、愛を保つためには、やはり熱心に祈り合い、みことばに教えられなければならないのです。

 ノアの大洪水は、世界中で証拠が見つかっています。その時は、「 地は、神の前に堕落し、地は、暴虐で満ちていた。神が地をご覧になると、実に、それは、堕落していた。すべての肉なるものが、地上でその道を乱していたからである。」(創世記6・11.12)という時です。私には、現代の世がそのようであると感じています。神がおられるならば、裁きをつけられると思います。不義と悪徳に対する神の怒りに対して、文句を言うのは、悪人です。信仰者は、終末を予想して「聖なる敬虔な生き方」(11)をしようと心掛けるのです。

 今年のクリスマスは、教会員だけの穏やかなものにしようと思います。イエス様の誕生の聖句を味わい、主のご生誕を祝い、感謝して、食事を味わいながら楽しい時を過ごしましょう。そこに神を信じていない人がいると気を使います。神の国は、神を信じて救われた者だけが住まう国。なんと素晴らしいことでしょうか。

実は、多くの教会、キリスト教団体が、魂の救われていない偽信者によって荒らされています。「あなたがたの中にも、にせ教師が現れるようになります。彼らは、滅びをもたらす異端をひそかに持ち込み、自分たちを買い取ってくださった主を否定するようなことさえして、自分たちの身にすみやかな滅びを招いています。また彼らは、貪欲なので、作り事のことばをもってあなたがたを食い物にします。」(Ⅱペテロ2・1-3)。

自称クリスチャンだからといって、心を許してはいけません。おかしな人が教会に入り込もうとしています。わたしが厳しいので、そういう人々は牧師批判をして教会から去っていきますが、そのようにして、この教会は守られてきているのです。

 「主は、敬虔な者たちを誘惑から救い出し、不義な者どもを、さばきの日まで、懲罰のもとに置くことを心得ておられるのです。汚れた情欲を燃やし、肉に従って歩み、権威を侮る者たちに対しては、特にそうなのです。彼らは、大胆不敵な、尊大な者たちで、栄誉ある人たちをそしって、恐れるところがありません。」(Ⅱペテロ2・9.10)

Ⅱペテロ3章3~11、14節

  • 3:3 まず第一に、次のことを知っておきなさい。終わりの日に、あざける者どもがやって来てあざけり、自分たちの欲望に従って生活し、
  • 3:4 次のように言うでしょう。「キリストの来臨の約束はどこにあるのか。父祖たちが眠った時からこのかた、何事も創造の初めからのままではないか。」
  • 3:5 こう言い張る彼らは、次のことを見落としています。すなわち、天は古い昔からあり、地は神のことばによって水から出て、水によって成ったのであって、
  • 3:6 当時の世界は、その水により、洪水におおわれて滅びました。
  • 3:7 しかし、今の天と地は、同じみことばによって、火に焼かれるためにとっておかれ、不敬虔な者どものさばきと滅びとの日まで、保たれているのです。
  • 3:8 しかし、愛する人たち。あなたがたは、この一事を見落としてはいけません。すなわち、主の御前では、一日は千年のようであり、千年は一日のようです。
  • 3:9 主は、ある人たちがおそいと思っているように、その約束のことを遅らせておられるのではありません。かえって、あなたがたに対して忍耐深くあられるのであって、ひとりでも滅びることを望まず、すべての人が悔い改めに進むことを望んでおられるのです。
  • 3:10 しかし、主の日は、盗人のようにやって来ます。その日には、天は大きな響きをたてて消えうせ、天の万象は焼けてくずれ去り、地と地のいろいろなわざは焼き尽くされます。
  • 3:11 このように、これらのものはみな、くずれ落ちるものだとすれば、あなたがたは、どれほど聖い生き方をする敬虔な人でなければならないことでしょう。
  • 3:14 そういうわけで、愛する人たち。このようなことを待ち望んでいるあなたがたですから、しみも傷もない者として、平安をもって御前に出られるように、励みなさい。