「フェイクに怯えるな。」Ⅱテサロニケ2章3~12節

ウクライナのゼレンスキー大統領のフェイク動画が流されて降伏を促したそうです。フェイクとは偽のものという意味です。メールには、スパム(無差別に大量に一括して送る)がありますが、返信するとアドレスが特定されて犯罪に巻き込まれます。通常は、プロバイダがそれを勝手に除去したり、(spam),(meiwaku)などを付加します。フェイクメールは「なりすましメール」とも呼ばれ、フィッシングとは企業や団体に偽装して登録情報を騙された本人に再確認させるものです。クリック詐欺とは、メールにあるリンクをクリックさせて、会員登録を偽装して請求をする詐欺です。メール添付の文書を開くと、そのPCの情報を抜き出されることもあります。基本的には、セキュリティーソフトを入れることですが、それでも不注意な人は、安易にメールを開いて情報を盗まれることもあります。

そういうことが嫌だからスマホを持たないという人は、事故が怖いから車を運転しない、落ちると嫌だから試験を受けないというようなもので、生きていくことに困難があります。そして、電話の詐欺などに騙される人は、世の中の情報に疎い人、機械の操作に疎い人のようです。高齢者に免許返納を政府が進めていますが、それは身体的神経的に衰えが目立った場合であり、衰えないように努力することが大事であり、不安から返納したら不便になるばかりで、スマホを買わないことと同様に弱くなる一方です。政府の勧めることについては、あまり従わない方が良いでしょう。行政に追従しなければ生きられない人を作り出す為の方策が多いのです。

聖書は、終末の主の再臨の前には、「だれにもだまされてはいけません。まず背教が起こり、不法の者、すなわち滅びの子が現れ」(3)ると告げています。つまり、逃れようがないということです。

「まず、背教が起こり」とは、聖書の教えから離れた信仰生活を送る信者が出てくるということです。「堅く信仰に立って、この悪魔に立ち向かいなさい。」(Ⅰペテロ5・9)とあるように、邪悪なことが連なり、誘惑や攻撃の起こる終末にあっては「堅く信仰に立つ」ことが必要です。

「不法の者、すなわち滅びの子が現れ」とは、ロシアのプーチンのような者であり、もっと俗悪な者です。「不法の者は、サタンの働きによって到来し、あらゆる力、偽りのしるしと不思議、また、あらゆる悪の欺きをもって、滅びる者たちに臨みます。」今後、世界の不況と混乱、天候異変、災害が多くなり、人々は強権的解決を臨むようになります。世界中で過激な指導者が多くなります。日本は政治的、経済的、技術的にも衰えて、国内には腐敗と混乱が拡大してフェイクは増えるでしょう。銀行や商店がなくなっていくので、ネットや決済手段を使えない人は生活の維持ができなくなります。国家は経済的に破綻するので福祉や医療は貧乏人には施されなくなり、世界の現状が日本にも及ぶのです。
教会は、「自分を救う真理を愛をもって受け入れ」(10)た者だけが残ります。他の人は、それを受け入れずに、勝手に歩んだからです。「神は、惑わす力を送られ、彼らは偽りを信じるようになります。」(11)とあるように、神ご自身が、信仰者を選別するのです。「サタンが、あなたがたを麦のようにふるいにかけることを願って聞き届けられました。」(ルカ22・31)というように信仰生活が困難になる時代となるのです。

先週語った「今は恵みの時、今は救いの日です。」(Ⅱコリント6・2)が終わるのです。そういう面で、教会員の基準は厳密にして、しっかりと耐え忍ぶ努力をした人同志が助け合わなければなりません。つまり、「自分を救う真理を愛をもって受け入れ」、教会員活動を困難な中でも守った人同志がなんとしても守り助けあえるのです。

先週の地震で安否確認をしましたが、自らの安否を伝えることができない人は、大災害の時には助けることが出来なくなると思います。そういう面で自ら報告をする習慣を身に着けてもらわなければなりません。災害の時には3日間は自分たちで生き長らえてほしいのです。私自身は、今後起こりうる大地震、富士山噴火、洪水、経済的困窮などに対して、教会員を助けうるように備えを始めました。

「多くの人がつまずき、互いに裏切り、憎み合います。また、偽預言者が大勢現れて、多くの人を惑わします。不法がはびこるので、多くの人の愛が冷えます。しかし、最後まで耐え忍ぶ人は救われます。」(マタイ24・10-13)。災害や困難に対しても、正面から受け入れ対応する人だけが助かるものです。フェイクではない信仰者は、自らの能力や状況ではなく、神を信じて「最後まで耐え忍ぶ」のです。「そうした苦難の日々の後、ただちに太陽は暗くなり、月は光を放たなくなり、星は天から落ち、天のもろもろの力は揺り動かされます。そのとき、人の子のしるしが天に現れます。そのとき、地のすべての部族は胸をたたいて悲しみ、人の子が天の雲のうちに、偉大な力と栄光とともに来るのを見るのです。」(マタイ24・.29.30)

Ⅱテサロニケ2章3~12節

  • 2:3 どんな手段によっても、だれにもだまされてはいけません。まず背教が起こり、不法の者、すなわち滅びの子が現れなければ、主の日は来ないのです。
  • 2:4 不法の者は、すべて神と呼ばれるもの、礼拝されるものに対抗して自分を高く上げ、ついには自分こそ神であると宣言して、神の宮に座ることになります。
  • 2:5 私がまだあなたがたのところにいたとき、これらのことをよく話していたのを覚えていませんか。
  • 2:6 不法の者がその定められた時に現れるようにと、今はその者を引き止めているものがあることを、あなたがたは知っています。
  • 2:7 不法の秘密はすでに働いています。ただし、秘密であるのは、今引き止めている者が取り除かれる時までのことです。
  • 2:8 その時になると、不法の者が現れますが、主イエスは彼を御口の息をもって殺し、来臨の輝きをもって滅ぼされます。
  • 2:9 不法の者は、サタンの働きによって到来し、あらゆる力、偽りのしるしと不思議、
  • 2:10 また、あらゆる悪の欺きをもって、滅びる者たちに臨みます。彼らが滅びるのは、自分を救う真理を愛をもって受け入れなかったからです。
  • 2:11 それで神は、惑わす力を送られ、彼らは偽りを信じるようになります。
  • 2:12 それは、真理を信じないで、不義を喜んでいたすべての者が、さばかれるようになるためです。