「祈りは上申書のように。」 コロサイ書1章3~12節

信仰の父、アブラハムと神とのやり取りは、非常に真摯かつ率直で興味深いものです。「神、主よ、あなたは私に何を下さるのですか。私は子がないままで死のうとしています。私の家の相続人は、ダマスコのエリエゼルなのでしょうか。」(創世記15・2)と尋ねると、「さあ、天を見上げなさい。星を数えられるなら数えなさい。あなたの子孫は、このようになる。」と答えられます。「アブラムは主を信じた。それで、それが彼の義と認められた。」(同5.6)。人生には、不安や恐れを感じる時、どうしようもない時があります。多くの人が、そのような時に神に尋ねないで行動します。祈るという習慣がなく、破滅への進んでしまいます。信仰で歩むという考えを持たない人は、信仰者としての祝福もありません。だから「義と認められ」ることもないのです。

 今日の説教題は、「祈りは上申書のように。」です。上申書(じょうしんしょ)とは、上位の組織や上司、または公的機関に対して、意見や要望、提案などを伝えるための文書です。上申書のポイントは、

① 要点を絞り、分かりやすく記述する。

② なぜその意見や要望を述べるのか、具体的な理由や根拠を明記。

③ 実現可能な範囲での提案を心がける。

④ 組織や上司に対して、敬意を払った表現を心がける。

⑤ 上申書の作成目的を明確にする。

⑥ 状況や経緯を正確に記述して、スムーズな意思決定を促す。

 毎日を漠然と生きている人が祝福された人生を獲得することは難しいでしょう。ある団体の会議では、否定的な意見ばかりでした。最近は、日本社会全体が否定的です。参議院選挙がありますが、各政党の主張は、ポピュリズム(大衆迎合主義)であって、国の将来を築き上げるというビジョンは見られません。

 祈る時に、自分の状況をよく吟味しましょう。

・現状。自分の健康・財産管理・生き方。家族の状況。交流状況。

・将来。収入と蓄え。健康不安や病気。家族の10年後、20年後。

・問題や課題への対応をしているか。先に延ばしていないか。課題を克服しようと考えているか。弱点や欠点を認めているか。具体的な対応を考えているか。

・神の助けや導きを必要として願い、祈っているか。

ソドムとゴモラを滅ぼされようとする時、主は「わたしは、自分がしようとしていることをアブラハムに隠しておくべきだろうか。」(創18・17)と語りかけます。やり取りで、アブラハムは、「わが主よ。どうかお怒りにならないで、もう一度だけ私に言わせてください。もしかすると、そこに見つかるのは十人かもしれません。」すると言われた。「滅ぼしはしない。その十人のゆえに。」(同32)。

 「アブラハムを試練にあわせられた。」(同22・1)時も、信頼を保っていました。「神はアブラハムに『イサクにあって、あなたの子孫が起こされる』と言われましたが、彼は、神には人を死者の中からよみがえらせることもできると考えました。」(へブル11・18.19)。単に従うのではなく、神がどのようなお方かを「考えて」従ったのです。

 妻サラの墓地も、高価な額を払っています。安ければ、異邦の土地では忘れられてしまうので、歴史に残るように高額を払っています。

 イサクの嫁を探しにしもべを送る時も、神とのやり取りを伝えた上で詳細に条件を教えています。アブラハムは、何をするにも神に聞き、祈り、状況を考え、そして神からの回答を待っていたのです。

 今日の聖句でも、パウロは、「絶えずあなたがたのために祈り求めています。どうか、あなたがたが、あらゆる霊的な知恵と理解力によって、神のみこころについての知識に満たされますように。また、主にふさわしく歩み、あらゆる点で主に喜ばれ、あらゆる良いわざのうちに実を結び、神を知ることにおいて成長しますように。」(9.10)と、教え祈っています。

祈りとは、神の御心と私たちの為すべきことを教えられ、実を結び、成長するためのものです。しばしば、「神様、助けてください。」「神様、~してください。」という祈りをする人を知りますが、神を自分のしもべのように考えているのではと不遜さを感じます。社会的に、上司や目上の人に、そのような要求をすることはありません。神にお願いする時は、上申書のように、その祈りの内容を明確にして、それが神に願う価値のあるものかどうかを吟味する必要があります。そして、回答が来るのを待っています。時間が掛かるのは、時が来ていないからかもしれません。「どんなことにも忍耐し、寛容でいられますように。」(11)。忍耐力のない人は、祈っていませんね。

コロサイ書1章3~12節

  • 1:3 私たちは、あなたがたのことを祈るときにいつも、私たちの主イエス・キリストの父なる神に感謝しています。
  • 1:4 キリスト・イエスに対するあなたがたの信仰と、すべての聖徒に対してあなたがたが抱いている愛について聞いたからです。
  • 1:5 それらは、あなたがたのために天に蓄えられている望みに基づくもので、あなたがたはこの望みのことを、あなたがたに届いた福音の真理のことばによって聞きました。
  • 1:6 この福音は、あなたがたが神の恵みを聞いて本当に理解したとき以来、世界中で起こっているように、あなたがたの間でも実を結び成長しています。
  • 1:7 そういうものとして、あなたがたは私たちの同労のしもべ、愛するエパフラスから福音を学びました。彼は、あなたがたのためにキリストに忠実に仕える者であり、
  • 1:8 御霊によるあなたがたの愛を、私たちに知らせてくれた人です。
  • 1:9 こういうわけで、私たちもそのことを聞いた日から、絶えずあなたがたのために祈り求めています。どうか、あなたがたが、あらゆる霊的な知恵と理解力によって、神のみこころについての知識に満たされますように。
  • 1:10 また、主にふさわしく歩み、あらゆる点で主に喜ばれ、あらゆる良いわざのうちに実を結び、神を知ることにおいて成長しますように。
  • 1:11 神の栄光の支配により、あらゆる力をもって強くされ、どんなことにも忍耐し、寛容でいられますように。
  • 1:12 また、光の中にある、聖徒の相続分にあずかる資格をあなたがたに与えてくださった御父に、喜びをもって感謝をささげることができますように。

投稿者プロフィール

MYoshi
MYoshi