今週のメッセージ 「弱虫ギデオン。」 士師記6章11~15節
ギデオンと言えば、少人数でミディアン人の大軍を破った勇士として知られ、国際ギデオン協会はその名にちなんで未信者に聖書を贈呈する勇士の集まりとされています。
男性は勇士となるよう育てられ、自ら憧れますが、勇士として生まれる人はいません。境遇と本人の努力によって少しずつ勇敢になっていくのです。境遇も本人の努力によって変えられますから、勇士になるかどうかは殆ど本人の努力によると思われます。でも、ギデオンの場合はどうでしょうか。神の選びなのでしょうか、潜在的資質なのでしょうか。
「力ある勇士よ、」(12)とギデオンに天使が語り掛けました。ところが、その時、ギデオンはぶどうを踏んで汁を出し、ぶどう酒にする酒ぶねの中に隠れて小麦を打っていました。小麦を打つという脱穀は、もみ殻が風で飛ばされるように牛が引く脱穀機によってされるのですが、狭い酒ぶねの中ということは、小麦の量も少なかったのでしょう。
「私の氏族はマナセの中で最も弱く、私は父の家で一番若いのです。」(15)というように、ギデオンは弱小の家柄で、最も力の弱い存在であって、ミディアン人や他の人々を恐れて暮らしていたのです。言い訳は、自分の弱さの原因を、氏族や若さにしています。弱虫の特徴です。
ところが弱虫は自分を正当化するために講釈を言います。「ああ、主よ。もし主が私たちとともにおられるなら、なぜこれらすべてのことが、私たちに起こったのですか。」(13)。さらに、「主は私たちを捨てて、ミディアン人の手に渡されたのです。」などと、神を非難します。
弱虫は、自分の弱さを認めたくも知られたくもないので口が達者です。自分のことは言わないのです。私は、こういう人を相手にしません。埒が明かず、行動に出ないからです。ところが、神は、「「力ある勇士よ、主があなたとともにおられる。」(12)と言います。弱虫のギデオンの中にある勇士の資質を見抜いていたと思われます。
ギデオンは、「もし私が御心に適うのでしたら、しるしを見せてください。」(17)という疑り深さを現します。劣等感の強いギデオンは、神の選びと自分の能力を信じられないのです。
ギデオンが肉と種なしパンを作って神の使いに献げると、たちどころに杖の先から出た火で焼き尽くされてしましました。ギデオンは、本物の神の使いであったことを悟り、罰せられるのではないかと恐れます(22)。
神は、「あなたの父が持っているバアルの祭壇を壊し、その傍にあるアシェラの像を切り倒せ。」(25)と言われます。ギデオンの父は、有力な人で、偶像礼拝の中心人物だったのです。
ギデオンも「自分のしもべの中から十人を引き連れて」(27)壊したというのですから、大きな権力を持っていたのです。しかし、「彼は父の家の者や、町の人々を恐れたので、昼間はそれをせず、夜に行った。」(27)。町の人々の怒りに対して、ギデオンの父は、「バアルは自分で彼と争えばよい。」(32)と否定するのだから、胆力のある人です。父の信仰をギデオンの命がけの働きが呼び起こしたのかもしれません。
「ミディアン人やアマレク人、また東方の人々はみな連合して」(33)攻撃をしようと陣を張ったので、ギデオンは角笛を吹き鳴らしてイスラエルの人々を集めます。ギデオンは、ここで再び、神に、羊の毛の湿りと渇きの顕著なしるしを求めます。(37-40)。
イスラエルの人々は、3万2千人が集まるのですが、「恐れおののく者は帰れ」(7・3)というと、1万人だけが残ります。神は、「兵は多過ぎる。」(4)と言い、水辺で「手で口に水を運んですすった者の数が300人」(6)以外を返すのでした。この後、ギデオンは300人を率いて、「いなごのように大勢、平地に伏していた」(12)敵を打ち破るのです。
さて、このような経緯からみると、ギデオンは弱虫であるように見えて、実は非常に慎重な人であったことがわかります。自分が争いのもとになることを避け、自分の行動を間違わない、過ちを犯さないように簡単には動かなかったのです。
神に用いられるのは、自分の弱さ、罪深さ、愚かさを自覚した人です。行動を吟味しないで神の名を騙り信仰の名のもとに過激なことをする人がいます。
私自身を振り返ると、自分の思い通りのことを神に願い、必死に祈ってきたことが多くあります。神は、そのような私を見守り、ある時は適えてくださり、ある時は適えられなかったようです。振り返れば、悔い改めと神の恵みを覚えるばかりです。
「試練で試されたあなたがたの信仰は、火で精錬されてもなお朽ちていく金よりも高価であり」(1ペテロ1・7)とあるように、人はうまくいかず、艱難があり、苦しみながら神を信じて、聖められていくのです。勇士は、自らの弱さを知っていなければならないのです。弱さと艱難の中で鍛えられていくのです。
士師記6章11~15節
- 6:11 さて【主】の使いが来て、アビエゼル人ヨアシュに属するオフラにある樫の木の下に座った。このとき、ヨアシュの子ギデオンは、ぶどうの踏み場で小麦を打っていた。ミディアン人から隠れるためであった。
- 6:12 【主】の使いが彼に現れて言った。「力ある勇士よ、【主】があなたとともにおられる。」
- 6:13 ギデオンは御使いに言った。「ああ、主よ。もし【主】が私たちとともにおられるなら、なぜこれらすべてのことが、私たちに起こったのですか。『【主】は私たちをエジプトから上らせたではないか』と言って、先祖が伝えたあの驚くべきみわざはみな、どこにあるのですか。今、【主】は私たちを捨てて、ミディアン人の手に渡されたのです。」
- 6:14 すると、【主】は彼の方を向いて言われた。「行け、あなたのその力で。あなたはイスラエルをミディアン人の手から救うのだ。わたしがあなたを遣わすのではないか。」
- 6:15 ギデオンは言った。「ああ、主よ。どうすれば私はイスラエルを救えるでしょうか。ご存じのように、私の氏族はマナセの中で最も弱く、そして私は父の家で一番若いのです。」
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