「母こそ、信仰と愛の源です。」 箴言23章19~28節
父なる神、息子なる神は聖書にあるけれども、母なる神はおられない。「母なる神」がおられるとしたら、と勝手に思案すると、神らしくはないかなと思ってしまいます。母は優しく、律法や戒めよりも、子どもを守ろうとして自分を犠牲にしてしまいます。「母の教えを捨ててはならない。」(箴言1・8)を破る子がいても、赦してしまうでしょう。「愚かな子は母の悲しみとなる。」(同10・1)のようです。
将来計画よりも、現在の子が幸せで元気ならば母は満足してしまいます。躾や指導は苦手で、子どもを甘やかし、簡単に騙せるので、子どもはずる賢くなってしまいます。父親が子育てに関わらないと、子どもは社会性や規則を守ることを身に付けないで育つかもしれません。
しかし、そんな母がいるから、子どもは幸せです。母は子どもに対しては愚かです。子どもは、思い通りに操れる母がいて、自信を持ち、誇りを持ちます。母に怒られて育つと、子どもは委縮し、勇気を持てません。母の優しさは、子どもの情緒を育てます。感情の豊かさは、母との交流によって形成されるのかもしれません。効率や損得を基準にした生き方は、愛のない、交流のない人にしてしまいます。母の愛こそ、人の人生を豊かにするのです。
現代日本は知識教育であり、知識を蓄えることが学校でも奨励されてきました。しかし、そのような知識が役に立たないことが、次第にわかってきました。知識ならば、AIが簡単に提供してくれます。企業においても、政治においても、多くの日本人が役に立たなくなっています。知識を使い分け、判断する能力が身に付いていないのです。
教えたり、学んだりして身に着けることは、人間としては部分的なものです。「知識は人を高ぶらせ、愛は人を育てます。」(Ⅰコリント8・1)とあるように、母の愛情が注がれないと、人は愛を持った人間に育たないかもしれません。母親に愛がないなら、その子は神を信じられません。「愛のない者は神を知りません。神は愛だからです。」(Ⅰヨハネ4・8)。人の心は、知・情・意という知識、感情、意思によって成り立っていますが、知識は感情や意思がないと役に立ちません。愛情のない知識は、害をもたらします。「あらゆる奥義とあらゆる知識に通じていても、たとえ山を動かすほどの完全な信仰を持っていても、愛がないなら、私は無に等しいのです。」(同13・2)。
愛は、教えて身に付くものではありません。愛されなければならないのです。「私たちは愛しています。神がまず私たちを愛してくださったからです。」(Ⅰヨハネ4・19)。パウロは、弟子テモテを誉めて、母と祖母の影響だと述べています。「私はあなたのうちにある、偽りのない信仰を思い起こしています。その信仰は、最初あなたの祖母ロイスと母ユニケのうちに宿ったもので、それがあなたのうちにも宿っていると私は確信しています。」(Ⅱテモテ1・5)。信仰者だけでなく、人が正常な人格と精神を持った人になるには、愛情を受けて育つことが大事な要素です。
しかし、どういうわけか、聖書には妻を称賛する言葉は、箴言31章などにありますが、母を称賛する言葉はあまりありません。イスラエル民族が男性優位な社会だったからでしょうか。妻を誉めるのは、男性にとっては都合の良いことになります。むろん、古代から最近まで男尊女卑の考え方は世界一般的なもので、聖書とキリスト教の影響で女性の地位が高まったことは事実です。
ソロモンが本当の母を識別するために、犠牲的に子を愛する方を選んだことは有名です(Ⅰ列王記3章)。母は子どもを産んだ時から母ですが、父は教えと戒めをもってしか良い親にはなりません。神は、女性を造られた時、そのような愛情深い存在としたのでしょうか。いちいち、教えなくても、本来的に子どもに対しては愛情深いものなのでしょうか。リベカにしても、イエス様の母マリヤにしても、その存在は、全ての男女のあこがれです。
イエス様は十字架上で、最後に母マリヤを弟子のヨハネに託します(ヨハネ19・26-27)。母を愛し大事にしていたことは間違いありません。個人的には、どの人も自分の母を愛し、慕っていたでしょう。「あなたの父と母を敬え。あなたの神、主が命じたとおりに。それは、あなたの日々が長く続くようにするため、また、あなたの神、主があなたに与えようとしているその土地で幸せになるためである。」(申命記5・16)とあるけれど、社会的に女性を認め称賛し、その権利を守ることができたのは、最近のことであり、未だ夫婦においても、社会においても、男性が威張っているのは事実です。教会の女性の数は、どこでも男性よりも多く、その信仰と献身は教会を支えています。私たちは、女性を決して見下げてはいけません。
箴言23章19~28節
- 23:19 わが子よ。よく聞いて、知恵を得よ。あなたの心が道をまっすぐ進むようにせよ。
- 23:20 大酒飲みや、肉を貪り食う者と交わるな。
- 23:21 大酒飲みや、貪り食う者は貧しくなり、惰眠を貪る者はぼろをまとうようになるからだ。
- 23:22 あなたを生んだ父の言うことを聞け。あなたの母が年老いても蔑んではならない。
- 23:23 真理を買え。それを売ってはならない。知恵と訓戒と分別も。
- 23:24 正しい人の父は心躍らせ、知恵のある子を生んだ人はその子を喜ぶ。
- 23:25 あなたの父と母を喜ばせ、あなたを産んだ人を楽しませよ。
- 23:26 わが子よ、あなたの心をわたしにゆだねよ。あなたの目が、わたしの道を喜ぶようにせよ。
- 23:27 遊女は深い穴、見知らぬ女は狭い井戸だから。
- 23:28 その女は強盗のように待ち伏せ、人々の間に裏切り者を増やす。
申命記5:16
- あなたの父と母を敬え。あなたの神、【主】が命じたとおりに。それは、あなたの日々が長く続くようにするため、また、あなたの神、【主】があなたに与えようとしているその土地で幸せになるためである。
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