「ステパノへの怒り。」 使徒7章54~60節
アメリカでも日本でも世界中で政治の権力争いが続いています。指導者は、自分の立場が悪くなると戦争を起こします。聖書をよく読むと、イスラエルを囲む紛争は拡大します。「エルサレムが軍隊に囲まれるのを見たら、その時には、その滅亡が近づいたことを悟りなさい。」(ルカ21・20)。ロシアは覇権国家を目論んで南下します。中国は、台湾を占領し更に略奪の勢いを増していくでしょう。それは、日本に大地震が起こり、富士山が噴火して、国家的に崩壊していく時でしょう。もしかしたら、アメリカは核によって崩壊してしまっているかもしれません。
日本でも犯罪や暴力が社会を崩壊させていくでしょう。経済は破綻し、ITはセキュリティーが崩壊して物も買えなくなっていくでしょう。マイナンバー保険制度も使えなくなり、医療も崩壊するでしょう。そういう混乱と崩壊の社会において、人々は宗教に目を向けます。そして、「偽キリストたち、偽預言者たちが現れて、できれば選ばれた者たちを惑わそうと、しるしや不思議を行います。」(マルコ13・22)。
残念ながら、現在中途半端な信仰しか持っていない人が、それらの試練の時に守られ、神の国に行くことの保障はないでしょう。もともと、神の国の門は狭かったのです(マタイ7・13.14)。罪を認め、イエス様を救い主として信じれば、誰でも神の国に行けると安易なものにしたのは、サタンの惑わしです。イエス様は、「自分を捨て、自分の十字架を負って、わたしに従って来なさい。自分のいのちを救おうと思う者はそれを失い、わたしのためにいのちを失う者はそれを見出すのです。」(マタイ16・24.25)と警告されていたのです。
最高法院の人々はなぜ「はらわたが煮え返る思いで、ステパノに向かって歯ぎしりしていた。」(54)のでしょうか。自分たちが正しいと信じて来たことが間違っていると指摘されたからです。彼らは、「この人は、この聖なる所と律法に逆らうことばを語るのをやめません。」(6・13)として、ステパノの間違いを指摘しようと連れて来たのでした。ところが、ステパノは、「あなたがたが、この正しい方を裏切る者、殺す者となりました。あなたがたは御使いたちを通して律法を受けたのに、それを守らなかったのです。」(52.53)と逆に自分たちの間違いを指摘されてしまったのです。裁きを下す立場であった彼らが、被告に完膚なきまでに論破されてしまったのです。
間違って理解してしまった理由は、律法学者や宗教者が、聖書を吟味せずに律法の解釈や実践に、つまり律法を用いて自分たちの立場を守り強めることに固執してしまったからです。
カトリックも392年の国教化以降、他の宗教を禁止することによって堕落が始まり、1517年以降の宗教改革によって、逆にイエズス会などの内部の刷新が起こったことは聖書があったからです。聖書も、それまではラテン語訳だけが公認され一般の人には読めなかったのです。
プロテスタントも形骸化が始まり、信者が減った時に、ペンテコステ運動よって聖霊刷新が起こりました。我がアッセンブリー教団も創立110年となり、多くの問題を抱えています。LGBTQ(レズビアン、ゲイ、両性愛者、身体の性が異なる人、性的思考が定まらない人)は聖書が禁じる大罪ですが、これを社会的に認知しようとする動きが強まっています。教会でも、それを認めようとしています。聖書が禁じることをヒューマニズム(人間中心主義)によって、是認しようとするサタンの働きです。アメリカでは、教会は節税と自己顕示の為の寄り合いになっています。
これらは、信者の信仰を堕落させるための罠です。教会成長運動が始まった時に、「四つの法則」という伝道冊子が広まり、これを唱えれば、直ぐにクリスチャンとして認め、洗礼を受けさせて教会員とする活動でした。つまり、神の国への狭い門の隣りに大きな門を設け、そこに入らせようとする騙しです。イエス様は弟子たちに「パリサイ人のパン種、すなわち偽善には気をつけなさい。」(ルカ12・1)と忠告しました。
永遠に住まう楽園の神の国のチケットが安いならば、それは偽物です。「神は愛」だから、私たちを受け容れるはずだ、と考える人は騙されているのです。聖くない人、だらしない人、自分のことばかり考える人が天国に入るとしたら、それは地獄です。
ステパノは、怒り歯ぎしりする人々の前で、「聖霊に満たされ・・・神の栄光と神に右に立っておられるイエスを見」(56)たのです。「人々は大声で叫びながら、耳をおおい、一斉にステパノに向かって殺到した。 そして彼を町の外に追い出して、石を投げつけた。」(57.58)。
ステパノが、なぜ、自分を殺そうとしている人々の執り成しをしたのでしょうか。それは、騙されていることを知っているからです。信仰に不熱心な人々が神の国に迎えられることは決してありません。悔い改めるか、そのまま安住するか、攻撃するか、ご自分の思いを聖書に照らしてください。聖霊が教えるにはもはや遅いでしょう。
使徒7章54~60節
- 7:54 人々はこれを聞いて、はらわたが煮え返る思いで、ステパノに向かって歯ぎしりしていた。
- 7:55 しかし、聖霊に満たされ、じっと天を見つめていたステパノは、神の栄光と神の右に立っておられるイエスを見て、
- 7:56 「見なさい。天が開けて、人の子が神の右に立っておられるのが見えます」と言った。
- 7:57 人々は大声で叫びながら、耳をおおい、一斉にステパノに向かって殺到した。
- 7:58 そして彼を町の外に追い出して、石を投げつけた。証人たちは、自分たちの上着をサウロという青年の足もとに置いた。
- 7:59 こうして彼らがステパノに石を投げつけていると、ステパノは主を呼んで言った。「主イエスよ、私の霊をお受けください。」
- 7:60 そして、ひざまずいて大声で叫んだ。「主よ、この罪を彼らに負わせないでください。」こう言って、彼は眠りについた。
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